「クリッカー」という犬のトレーニングツールを知っていますか?
ボタンを押すとカチッと音が鳴る、手のひらサイズの道具です。
我が家では、シニアになってからお世話をする事になった、保護犬へのしつけに使用し始めました。
使い方にいくつかのコツがありますが、コツをつかめば犬への「お座り」「待て」などのコマンド、また、ペットのトイレトレーニングや無駄吠え、噛みつきの抑制などにも効果的なツールです。
それでは、我が家の体験談と共に、具体的なクリッカーの使い方をご紹介します!
音で褒める犬のしつけツール クリッカーとは?
元々は、いるかの調教に使用されていたクリッカーですが、今では犬のしつけ教室でも多く使用されるようになりました。
私自身、クリッカーという名前は今まで聞いた事があったものの、実際にどのように使うのかは知らず、ドッグトレーナーさんに教えてもらい、犬のしつけに使用するようになりました。
まず、クリッカーの「カチッ」という音をどのようにしつけに利用するのか、というと、犬を褒める時に使用します。
飼い主が言葉で犬を褒める代わりに、クリッカーを鳴らし、カチッという音=褒められている、と理解させます。
クリッカーが犬のしつけにおすすめの理由とは?
それでは、なぜ言葉で犬を褒める代わりに、わざわざクリッカーを使うのでしょうか?
その理由は、誰が褒めても、全く同じように犬に伝わるという事です。
犬を褒める時、人によって褒め方はそれぞれ。
「良い子」「おりこう」「good!」など、違う言葉で褒めがちです。
また、たとえ家族で褒め言葉を統一したとしても、声のトーンはどうしても違ってしまいます。
犬の聴覚は人間の何倍も優れているため、同じ「good!」という言葉でも、言う人によって違って聞こえてしまうんです。
特に男性は声が低いため、同じ言葉を発しても、犬にとっては褒められていると認識できなかったりする事も。
うちの保護犬レイ君(ミニチュアダックスフンドのシニア)の場合は、主人に対する恐怖心から攻撃的になってしまい、主人の声自体に拒否反応を示していたので、クリッカーを使い始めました。
クリッカーの使い方
それでは、具体的な使い方を見ていきましょう。
ステップ1.クリッカーのカチッ=良い事があると犬に認識させる
まずは、カチッ(クリック音)=良い事がある、という事を犬に覚えさせる必要があります。
そのためにまずは、カチッ→おやつ、カチッ→おやつ、カチッ→おやつ、を繰り返します。
片手におやつ、もう片方にクリッカーを持って、クリッカーを鳴らしたら、すぐにおやつを与えます。
我が家では、レイ君を連れてドッグトレーナーさんの所で指導してもらいましたが、まずはひたすら、これを数分繰り返しました。
その時に、わざとおやつを床にランダムに撒いてやると、犬の本能を刺激して、ゲーム感覚で楽しくできるそうです。
レイ君も、真剣な目で楽しそうにしていました。
そして、食いしん坊なレイ君、数日で、こちらがクリッカーを持っただけで、「やるの?やるの?」とそわそわするようになりました。
クリッカー=良い事がある、と完全に理解できた様子です。
ステップ2.アイコンタクト
クリッカーのカチッ=良い事(ごほうび)がある、と犬が完全に認識した後は、いよいよ実際のしつけに、クリッカーを使っていきます。
まずは、犬とアイコンタクトが出来るようにしてみましょう。
こちらが犬に何かコマンド(命令)を出そうという時、犬が飼い主の目を見る行為は大切です。犬がこちらに気持ちを向け集中している証拠だからです。
クリッカーを使った、犬とのアイコンタクトの方法は、
- 犬がニュートラルな状態の時、犬の名前を呼びます。
- 犬がこちらを振り向いたらすかさずクリッカーを鳴らし、おやつをあげます。
↓アイコンタクトでのクリッカーは、このタイミングです。
これが出来るようになったら、次のステップです。
今まで、振り向いたらご褒美をもらえていたのに、もらえない・・・となると、犬は「何をすればいいのかな?」と探求し始めます。
そして、偶然目が合った瞬間、カチッとならしておやつをあげます。
その後も、目が合った瞬間を逃さず、カチッ=おやつを繰り返します。
最初の頃は、犬はなぜ今おやつがもらえたのか理解できませんが、何度も繰り返すうちに、飼い主さんの目を見る=良い事、と理解していきます。
そのうちに犬は、「どうやら目が合うとおやつがもらえるぞ」と分かってきます。
↓アイコンタクトばっちりのレイ君
こうやって、アイコンタクトを覚えさせていきます。

おやつは小さく切ってね。その分ご飯を減らすなど、カロリーコントロールにも注意!
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ステップ3.おすわりや待て、などのコマンドを覚えさせる
アイコンタクトが出来たら、今度はおすわりなどのコマンドを覚えさせていきます。
この頃には、こちらがクリッカーを持つだけで、犬はテンションが上がり寄ってくるようになっていると思います。
- 犬と向かい合います。
- こちらからはアクションを起こさずじっとしていると、犬は「?」となります。偶然座ったタイミングで、すかさずクリッカーを鳴らし、おやつを与えます。
もし、愛犬が座らずに、諦めてその場から動いてしまうような場合は、そのままじっと愛犬を観察します。
そして、犬が自然に座ったタイミングでクリッカーを鳴らし、おやつを与えます。
伏せ、なども同じように、偶然その行動をしたタイミングで、クリッカー→おやつ、で、この行動=良い事、という事を犬に刷り込んでいきます。
それを繰り返し、犬が覚えてきたと感じたら、犬がお座りをする瞬間に「おすわり」、伏せをする瞬間に「伏せ」と声に出し、クリッカーをすばやく鳴らしおやつを与えます。
「おすわり(伏せ)=座る行為(伏せる行為)=良い事」と犬の中で関連づけていくのです。
色々なタイプのクリッカーが売られていますが、いつでも携帯してタイミングを逃さず使えるよう、ストラップ付きのものがおすすめです。
クリッカーの使い方 犬のしつけの方法 まとめ
ここまで、クリッカーでの犬のしつけ方法の基本をご紹介しました。
クリッカートレーニングで大切な事は、
- 犬が良い事をしたタイミングでクリッカーを鳴らす
- クリッカーを鳴らしたら必ずご褒美(おやつ)をあげる
の二つです。
私は、ドッグトレーナーさんに基本的な使い方を教えてもらいましたが、近所にそのような人がいなかったり、なかなか時間が取れない方も多いと思います。
そんな時は、まずは一冊、クリッカートレーニングの本を読んでみる事をおすすめします。
正しい使い方をしないと、犬が混乱してしまい、クリッカートレーニングは失敗に終わってしまう可能性もあります。
1回数分、こまめに気長に、楽しみながらクリッカーで犬とのトレーニングを行ってみてください。
クリッカーを使った無駄吠え 噛みつきのしつけ方法についてはこちらで記事にしています↓

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