ビーグル ニコのご報告。
2020年6月、豊橋市のセンターから引き取り、我が家で一時預かりをスタートした、ビーグル犬のニコ。
センターでは、職員さんが前に立っただけでガタガタ震えながらおしっこを漏らしてしまうほど、人が怖い臆病なわんこでした。
うちへ来てちょうど7ヶ月。
そんな保護犬ビーグル ニコに、ついに、ずっとの家族が見つかりました。
保護犬ビーグルニコについて詳しくはこちらで記事にしています↓

ビーグル ニコ 里親さんとの出会い
あるご家族から、ニコへの問い合わせがあったのは、2021年になってすぐの事でした。
とにかく繊細なニコなので、私としては、ニコにとってベストな環境を、と、焦らず慎重に里親さんを探していました。
そんな中の突然のご縁でした。
里親希望のご家族は、小学生のお子さん2人とご両親の4人家族で、お母さんは子供の頃、ビーグルを飼っていたことがあり、昨年、愛犬を家族で看取ったばかりとの事。
いまだに大人は怖いけれど、子供とは何故かすぐに打ち解けるニコなので、私としては、小さなお子さんのいるおうちが良いとずっと考えていました。
更に、これまで何頭もの犬の飼育経験がある事、ビーグルの特性を理解してくれるご家族である事…それら全てが私の理想とピッタリ当てはまるご家族で、実際に会う前から、きっとうまくいく予感がありました。
ニコと里親さんとの初対面
そして1月11日、ニコの大好きな、広い芝生のドッグランでお見合いをしました。
屋外では比較的、人を怖がらなくなってきたニコですが、それでもこの日は、希望者さんご家族がニコに触れる事は叶わず…。
近くまでは寄ってくるのに、手を伸ばすとサッと逃げるニコ。
興味はあるのに、反射的に警戒してしまうニコ。
しかし、里親希望者さんご家族の帰り際、とても不思議な事が起こりました。
ご家族がドッグランを出て帰ろうとした時、ニコが後を追うように走り寄っていき、フェンス越しにクンクン鳴いて呼んだのです。
これまで、ドッグランで一緒に遊んだ友達には一度もそんな態度を取った事はなく、鳴いて呼ぶのは、唯一、私の姿が見えなくなった時だけでした。
その姿を見て、希望者さんご家族も私も、これはもう、ご縁だな、と思いました。
そして1月23日、ついにニコのトライアルがスタートしました。
ニコと私の7ヶ月間
振り返ると、ニコと共に過ごした7ヶ月間は、本当に貴重な時間でした。
うちへ来た7月、ガリガリに痩せて、オドオドとベッドの下に隠れていたニコ。

2020年6月 保護当初のニコ
そこから本当に少しずつ、少しずつ、心を開いてくれたニコでしたが、最後まで、大人である私には、完全には心を許してはくれませんでした。
散歩の時は、アイコンタクトも取れるようになり、じゃれたり触らせてもくれましたが、ひとたび家の中に入ると、途端に警戒モードになっていたニコ。
何百回(この7ヶ月間で少なくとも600回以上!)一緒に散歩をしても、どれだけ愛情を注いでも、ニコのトラウマを解くことが出来なかった事が心残りで、一体どれほどの心の傷を負っているのかと、改めて胸が痛みました。
それでも、この先は優しい里親さんにバトンタッチし、いつか、ビビリのニコちゃんから完全に脱却できる日が来るのを楽しみにしたいと思います。
トライアルの日の夜から、「ニコちゃんと寝る!」と、ソファでずっと寄り添って寝てくれた小学2年生の妹ちゃん。
ニコを気遣いながら優しく声かけして、距離を縮めてくれた小学4年生のお兄ちゃん。
そして、「ゆっくり焦らず、ニコちゃんと距離を縮めていきたいです。素直で優しくて可愛いニコが家の中にいるだけて幸せな気持ちになります。」
と言ってくれたお母さん。
ニコのために、小雨の降る中、お庭に柵を作ってくれた優しいお父さん。
とにかく心配で心配で仕方のないニコですが、このご家族になら、安心して任せられる、と心から思えました。
トライアルから約1週間。
ニコを正式に家族に迎えたい、と、連絡をいただきました。
これは、トライアルへ行く約一週間前の動画です。
初めて、リラックスして私にブラッシングをさせてくれたニコちゃん。

これまで辛い犬生を送ってきたであろうニコ。
これからは、優しいお父さんお母さん兄妹と、ずっとずっと幸せに。
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