「犬飼いたい!」
「猫が欲しい!」
…など、お子さんにお願いされた経験、一度はあるのではないでしょうか?
私自身、物心つく前から家には大型犬のコリーがいて、一人っ子だったこともあり、姉妹のように育ってきました。
小学5年生の時にその愛犬が死に、生まれて初めて、妹のような大切な存在との別れを経験しました。
そしてその後も、犬や猫、たくさんの鳥やうさぎなど、常に生き物に囲まれて大きくなりました。
母に叱られると、犬小屋に入って、体を丸めてしばらく一緒に過ごす事もありました。
生き物と接し世話をする中で、子供が学ぶ事はとても大きいと、自らの経験からも強く思います。
我が家では、次女が小学校へ上がったタイミングでハナを迎えました。
今ではまるで姉妹のようです。
ハナも子供達に対してとても寛容で優しく、
毎日一緒に寝て、
お互いに、相手を「私の妹」だと思っているようです。
子供達にとっても、犬達はかけがえのない存在になっています。
ただ、命を迎えるという事は、簡単に決められる事ではなく、悩むご家庭も多いと思います。
お子さんが「生き物を飼いたい」と言い出した時、どうするか・・・小学生低学年くらいのお子さんをイメージして書いていきたいと思います。
散歩や餌、トイレの世話など、やるべき事を書き出してみる
まずは、生き物を飼育する上で最低限必要なお世話を、子供に考えてもらうと良いと思います。
我が家の場合は、当時小3と小1の娘たちが、「一日交替で散歩を担当する」「うんちとおしっこは、気づいた人がすぐに片付ける」「お水は、なくなる前に気づいた人が入れる」など、子供たちが思いついた事を書き出してもらいました。
子供達にとっては、数年越しの夢が叶う時。
嬉しくて嬉しくて、決めたルール一覧を自分たちの部屋に貼っていました。
大人として最終的な責任を持つ覚悟は必要
ただ、いくら約束をしたとしても、小さな子供がそれを100%守るのは難しいのが現実です。
私自身もそうでした。
子供の頃、「犬の散歩表」なるものを作り、毎朝、学校に行く前に散歩に行く約束を母としていました。そして、散歩に行けたらその日付にシールを貼る、というのを日課にしていましたが・・・やはり小さな子供ですから、朝起きられない事もありました。
そして、学校から帰ってから散歩に行く!と言いながら、結局友達と遊ぶという誘惑に負けて、その約束を破ってしまう事もありました。
でもそんな時、帰宅してから犬の顔を見ると、「ごめんね」と申し訳ない気持ちになり、明日は絶対ちゃんと行く、と気持ちを新たにしたものです。
そうやって子供は、時には自分のやりたい事を我慢しても、自分より弱い立場である生き物たちを世話する、という優しい気持ちを形成していくのだと思います。
「育児は育自」という言葉がありますが、子供が生き物を育てるのも同じだなぁ、と思います。生き物の世話を通して、子供達自身が成長していけるのです。
はじめから100%は無理でも、その繰り返しの中で、少しずつ、子供達にも責任感が生まれてくるはずです。
ただ、中には、いざ飼ってみたけど、子供達が興味を失い、全く世話をしなくなってしまった…というケースもなくはないでしょう。
それは最悪のケースですが、万が一そうなってしまった時はやはり、代わりに大人(親)が責任を持って、その命を終生可愛がるという覚悟が必要だと思います。
「あなたが世話するって言ったから飼ったのに・・・!」と、家族内でペットの世話を押し付けあうのは、飼われた動物にとっては一番悲しい状況です。
ですから、大人がしっかり責任を持って面倒を見る、という事を前提で飼うべきだと思います。
家族全員で事前勉強を
また、犬や猫を飼った経験がない場合は、事前勉強も必要です。
私が子供のころ、従弟が子犬を飼ったものの、嬉しくて触りまくった挙句、数日で死なせてしまったという事がありました。
子供心に、怒りに震えた記憶があります。
子犬にとって、新しい環境に身を置くことは緊張もストレスも大きいです。子供の甲高い声や必要以上のスキンシップは、子犬を疲弊させてしまいます。
子犬を迎える時の心構え、また、犬との接し方やしつけについても、事前にインターネットや本などで、家族で知識を身につける必要があると思います。
まとめ
生き物を飼う事は、子供達にとってはとてもよい勉強になると思います。
ただ、いざ飼うとなったら、子供達に優しい気持ちが芽生えて自然とお世話をする姿勢が出来るよう、大人がうまくサポートして欲しいと思います。
はじめは約束通りにお世話を出来なくても、「なんでやらないの!」「やりなさい!」ではなく、「今、犬(猫)はどんな気持ちだと思う?」と、動物たちの気持ちを想像できるように促していくことが大切だと思います。
動物の世話が「義務」ではなく、「楽しみ」に感じられたら、きっとその先も、生き物を大切にする人になっていくと思います。
そして、犬の寿命は約15年、猫は約20年…最終的な介護も含めて、終生しっかりとお世話が出来るか、先も見据えて、家族でしっかり話し合って決断して欲しいと思います。
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