犬は人間の何倍ものスピードで歳を取ります。
犬は、ポメラニアンやトイプードルなどの小型犬だと6~7歳ごろから、ゴールデンやラブラドールレトリーバーのような大型犬は5歳ごろからシニア期に入るそうです。
それに合わせて、私たち飼い主はお世話を仕方も徐々に変えていかなくてはいけません。
大切な愛犬がシニア期に入ったらどんな事に気を付けて接していったら良いか、日々の食事や散歩の仕方、歯のケアなどについて書いていきます。
愛犬がシニア期に入ったら
その頃の犬はまだまだ元気いっぱいで、一見「老い」は感じませんが、徐々にその兆候が見られるようになってきます。
例えば・・
- 呼んでも反応が鈍くなった
- トイレが間に合わなくなった
- 食欲がなくなってきた
- 毛つやが悪くなってきた
- 目やにが出てきた
- 目が濁ってきた
- 睡眠時間が長くなった
- 散歩に行きたがらなくなった など・・・
そのようなシニア期の犬に合ったお世話をする事が大切です。
シニア期の食事
シニア期に入ると、寝ている時間が増え、また、消化機能をはじめ身体機能が衰えてきます。
成犬期と同じ食事を与えていると、肥満となったり消化不良を起こす恐れがあります。
6歳頃になったら、シニア用のドッグフードに切り替え、しっかりと適量を量って与えるようにしてください。
また、年々足腰が弱ってくると、食事の際、脚を踏ん張る事が難しくなり、首を下げながら食べる事が辛くなってきます。
そのように感じたら、餌の器の高さを少しあげるだけでも、犬にとっては随分食べやすくなります。
シニア期の散歩
歳を取ると、若い時はあんなに楽しみにしていた散歩も、行きたがらなくなってくる場合があります。
だからといって、一日中家の中で過ごさせるのではなく、散歩時間を短くしたりと、愛犬のペースに合わせて行うと良いでしょう。
人と同じく、犬も、動かないでいると筋力がますます衰えて、動かなくなってしまいます。
もし、歩くのが困難になっても、ドッグカートや抱っこでも、外に連れ出してあげてください。
外部から受ける刺激が、脳の老化防止に役立つと言われています。
歯のお手入れ・チェック
犬は自分で歯磨きをする事はできません。そのため、飼い主がしっかりとケアをしてあげないと、年々歯垢や歯石がたまってしまいます。
分かりやすい形としては、口臭によって現れてきますが、ただ臭いだけではなく、放っておくと歯周病になってしまいます。
私は犬の保護活動に参加していますが、センターから引き取る老犬達は、かなりの確率で、口腔内がとても酷い状態です。
歯が見えないほどびっしりとヘドロのような歯石がたまり、腐敗した池のようなきつい臭いが、部屋中に充満するほどの子もいます。
そして酷いと、目の下が膿んで、穴が開いてしまうのです。
これは、根尖膿瘍(こんせんのうよう)といって、歯の根やその周りが化膿して、膿の袋ができてしまう症状で、目の下などがぷっくり腫れ、さらに悪化するとただれてきます。
ここまでくると、何か食べるのも辛い状況なはず…大切に飼っている愛犬がそのような状態にまでなる事はないとは思いますが、歯周病というのは恐ろしいものだと実感しています。
歳をとればとるほど、歯周病のリスクは高まってきますから、愛犬が歯周病で苦しまないよう、歯のケアは、子犬の頃からしっかりやりたいものです。
歯の汚れは3日で歯石となり固まると言われているので、少なくとも3日に一度は歯磨きをした方がいいでしょう。
もしも、すでに歯石がついてしまったいる、口臭が酷いという場合は、病院で歯石を取ってもらえます。
この場合、全身麻酔をかけるので、体への負担があります。そのため、老犬の場合は難しいケースもあるそうですが、一度獣医師に相談すると良いでしょう。
また、名古屋市ですが、麻酔なしで歯石除去してくれる専門サロンがあります。
愛犬がシニア期に入ったら まとめ
犬は人間の何倍ものスピードで歳を取る、と思うと、改めて、1日1日を大切にしよう、と感じます。
最後に、世界最高齢の犬について。
ギネス記録に認定されている世界最高齢の犬は、1910年に生まれ、1939年に29歳5ヶ月で亡くなった、オーストラリアンキャトルドッグのブルーイー。
29歳も生きた犬、だなんて信じられませんが、「健康寿命」を伸ばすように、適切なケアをしてあげたいですね。
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